エトセトラ

耳に不安があるおっさんは骨伝導イヤホンへ移行する(その2)

(その1)の続きの記事になります。

耳に不安があるおっさんは骨伝導イヤホンへ移行する(その1)耳のコンディションに不安が出てきたので、カナル型イヤホンから骨伝導イヤホンに変える話です。...

今回買った骨伝導イヤホンはAfterShokzAS801-ABT01

フラグシップモデルのAEROPEXとほぼ同じだが、コーデックが低遅延のAPTXを使っているのは大きな違い。音楽鑑賞以外でも使うならこれが一番良いのは間違いない。

気に入ったところ

気に入ったところをつらつらと書いていく。骨伝導イヤホンは初めての素人レビューなので、プロのレビューも合わせて参考にされるといいかと。骨伝導イヤホンに関しての一般的な話もしていくので、他の機種を買おうとしている人も参考にはなるかも。

思っていたより音質が良い

骨伝導イヤホンはこれしか使ったことがないので、相対的な比較となると直前まで使っていたカナル型イヤホンのゼンハイザー IE 40 PRO(有線カナル型イヤホン)やAir Pods(Bluetoothカナル型イヤホン)との比較になる。もちろん、音質はカナル型イヤホンに勝ることはない。さすがに音オンチのワイでも分かるレベル。かといって、めちゃくちゃ悪いか?というと、まったくそんなことはなくて、自分的には音楽を聴いてもまったく不満はないレベル。低音が弱いとか書いてるレビューが多いので、おそらくその通りなのだろうが、自分は音楽を聴くとしても大音量で聴くこともないし、低音とかどうでも良い方なので、まったく問題ないレベルだ。仕事のビデオ通話で使ってみたが、会話を聞き取るのもまったく問題ない(ただし、マイク機能は使っていない) 音質にそれほどこだわりがない人なら許容できるレベルだと思う。ただ、AfterShokz以外の骨伝導イヤホンは音質が良くないというレビューも見かけるので、そこは注意した方がいいだろう。

耳を塞がないことの安心感

「音に没頭したい!」って状況は自分はほとんどないので、骨伝導イヤホンは本当にベストだ。ドライブやスポーツとかにとても相性が良さそう。家でテレワークの仕事中に使っていても宅急便が来てインターホンがなった音に気づけるのはすばらしい。

音漏れもたいしたことないみたい

静かな室内だと通常音量でも音漏れには気付くだろうが、おそらく外や電車の中だと音漏れは聞こえないのではないか?というレベルだと思う。これもAfterShokz以外の骨伝導イヤホンは音漏れが大きいというレビューが多いので、音漏れを気にする人はAfterShokzを買うのがベストバイになると思われる。

バッテリー持ちがすこぶるよい

めちゃくちゃ保つ。朝の10時30分頃から夜の21時30分頃まで付けっぱなしにしても、まだ40%程度残っていた。もちろん使用方法によってはバッテリー保ちもケースバイケースにはなるだろうが、少なくともAir Podsなんかより保つことは間違いなさそうだ。すばらしい。

11時間使用しても40%程度残ってる

ついでにいうと、充電ケーブルが専用のマグネット方式なのだがこれもすごくよい。USB-Cとかの汎用コネクタの方が良いという説もあるが、自分はイヤホン使用中は充電ケーブルを別の場所にくっつけておくことで、ケーブルをなくさずに済むメリットの方が嬉しい。

軽くて付け心地もよいし、落とす不安もない

重量がわずか25グラム程度で、付けてる感じがしない。骨伝導部分を密着させるために、ある程度挟む力が加わるが、数時間くらいだと気にはならない。ただ、今回はテストも兼ねて11時間ほど付けっぱなしにしてみたが、さすがに最後の方は耳元がかゆい感じにはなった。5時間くらい付けっぱなしにしたら、小休止するのがベストであろう(ヘッドフォンもイヤホンも5時間付けっぱなしたらキツいだろうしね)

あと、Air Podsみたいに左右に分かれていないのが個人的には気に入っている。Air Podsはとにかく小さくて、耳からはずれたらどうしよう、みたいな気持ちになる。実際に何度か外れて落としたこともあるのだが、たまたまそこが道路の排水口だったらそれで終わりだった。幸いにしてそうではなかったが。両耳にかける骨伝導イヤホンであれば、落とす危険性はかなり低い。頭を激しく振っても落ちそうな気配は全然ない。

これくらい目が細かいグレーチングであっても、Air Podsであれば一飲みで終わりだ。

低遅延でゲーム(FPS)もできちゃうようだ

これはコーデックにAPTXを使っているAS801特有だと思うが、遅延がかなり少ない。さてはゲームもできるのでは?と思い、超久々にPUBGを起動して試してみた。そんなに違和感はない。定位に関してはさすがにカナル型イヤホンやヘッドフォンにはかなわないように思えるが(左右はすごく分かるが前後がよく分からなかった。久々だったからかもしれないが)。あと、銃をぶっ放したときの骨伝導の振動はそこそこエグくて、耳元がちょっとくすぐったい感じにはなる。ただ、2ゲームやって2KILLしたので、使えないってことはないのだろう。APEXをやってる人の動画があるので、こちらも参考にされたし。

遅延のテストもしているが、かなり少ないようだ。APTXすばらしい。APTXじゃないのはさすがにFPSは厳しいらしい。

APTXに対応したBluetooth骨伝導イヤホンはあまりないようだ。どうしてもってことであれば有線の骨伝導イヤホンを使うのもありかもしれない(こっちはけっこうあるらしい)。

テレビやオーディオインターフェースとも繋げるならAS801は良し

Bluetoothトランスミッター(ABT-01)が標準で付属のAS801なら何の問題もありません。自分はAG 03というオーディオインターフェースを使ってますが、何の問題もなく使えています。ネット配信、ゲーム配信とも相性が抜群かと思います。

マルチペアリング(マルチポイントモード)が超便利

これは骨伝導イヤホンに限らず、Bluetoothイヤホンの話にはなるのだが、マルチペアリングはすごく便利。Air Podsにこの機能はついてないからね。AS801は2つまでなので、1つはPCに接続したトランスミッター、もう一つはiPhoneに設定した。切り替える場合は、繋がっている方を落とさねばならず、イヤホン側だけで簡単に操作できないのがちょっと残念だが。4つくらい登録できると嬉しいのだが、それはわがままかな。

12月20日追記)
ドライブ配信をして分かったのですが、iPhoneとカーナビをBluetoothで自動接続している設定にしていると、ふとしたタイミングでカーナビ側に接続を奪われてしまうことがあるようです。音楽の再生を止めたり、配信の接続が切れたりすると、そのような状況が出る可能性があります。あらかじめ、iPhoneとカーナビとの接続をしないようにしておくのがベストのようですが、それはそれで面倒だなぁ。やっぱり任意に接続先が切る変えられると良かったなぁ、とは思いました。

お風呂でもゆったりと使える

IP67の防水なので、お風呂で使ってもおそらく問題ないだろう(水泳とかはさすがに厳しいと思われる)。もちろん髪を洗うときは外さないとまずいだろうが。AS801はけっこう電波も飛ぶので、脱衣所にスマートフォンを置いて、音楽を聴きながらゆったりと風呂に入るみたいなこともできる。

なにより耳穴にやさしい

カナル型イヤホンは多かれ少なかれ、耳穴に負荷をかけるだろう。耳穴にトラブルを抱えてしまった今の私には最高のイヤホンだ。耳穴のトラブル(外耳炎)が治るまではカナル型イヤホンはお預けにしようと思っていたが、もうずっとこれ(骨伝導イヤホン)で良いような気もしてきている。

悪いところも一応書いておくか・・・

褒めちぎってフォーカルポイント社の中の人と思われても嫌なのでw、悪い点も一応列記しておきたいと思う。

まぁ、ちょっと高いよね

たいして音質の良くないイヤホン一つに25,000円強かけるってのは、一般的な感覚としてはおそらく「高すぎる」だろう。自分は買ってすごく満足しているので、もう高いとは思わないけど。AftershokzでもOPENMOVEというエントリーモデルなら1万円以下で買えるので、こちらを買ってみるものありだろう。これで十分という評価もすごく多い。

iPhoneがAPTXに対応してない

これはAftershokzは何も悪くないが、iPhoneはAPTXに対応していない。Androidは対応している機種が多いので、Androidの方が相性は良い。高音質かつ低遅延だ。音楽を聴くだけなら遅延なんか気にしなくて良いので、iPhoneでも何の問題もない。

マイク性能がしょぼいらしい

マイク使ったことがないので分からないのだが、マイクの質は並以下のようだ。ただ、これはBluetoothイヤホン全般に言えることで、電波の帯域を考えると、マイクに関してはそれほど高音質は望めない。いちおう、通話機能に寄せたモデルとしてAftershokz OPEMCOMMというビジネルモデルが出ているが、マイクの性能が良い分、聞こえる側の方の性能が削られているようだ。

12月20日追記)
ドライブ配信でマイク性能を試したのですが、iPhoneのマイクからAS801のマイクに切り変わる動画が偶然できたので、こちらをご覧ください。配信の冒頭はiPhoneのマイクで、38秒くらいにAS801のマイクに切り変わります。やはり、かなりマイク性能が低いことが分かります。

ヘッドレストに頭をもたれかけたり、寝っ転がりには向いてない

首の後ろ側がけっこう出っ張るので、ヘッドレストや寝っ転がりには弱い。これについてはAEROPEX PLAYという小さめのモデルが出ているので、こちらを使うといいかもしれない。子ども向けと書いてたりするが、大人が使っても問題ないというレビューも数多く存在する。めちゃくちゃ体がごついとかでなければ大丈夫っぽい。

ほとんどケチの付けようがないイヤホンだった

ということで、悪いところに関しては言いがかりレベルでもあり、ケチの付けようがほとんどないということだ。

ドライブに配信に仕事にお風呂に、すべてのシーンで活躍してくれそうな骨伝導イヤホン。今年はしょうもないゲームばかり買って無駄遣いが多かったが、最後の最後になってちゃんとした買い物をした気分になった。とにかくこれを使って、調子悪い耳穴のコンディションの回復を図ろうと思う。

骨伝導イヤホンを検討している方の参考になれば幸いである。もし買うなら、けっして変な店で買わないように。Aftershokz含めて、イヤホンはニセモノ天国だ。大手家電量販店、正規販売店で買うことをオススメする。