以前、動画編集ソフトを2つほどオススメしてみましたが、今回は動画配信ソフトを2つほどオススメしてみたいと思います。
みんな大好きOBS。基本はこれを使うべし。
おそらく一般の配信者の95%くらいの人が使っているのがOBS(Open Broadcaster Software)でしょう。
無料です。WindowsでもMacでも使えます。ブログのタイトルで2選と書きましたが、私はこれが一番良いと思います。無料のわりにはそこそこ高機能です。配信を仕事にしているような方だと物足りなさもあるかもしれませんが。
個人的にこのソフトの素晴らしいところとして、マイクのフィルタがかけられるところだと思います。こちらも以前記事に書きました。
このフィルタの設定でホワイトノイズ(エアコンやPCのファン音によるサーというような音)などをわりときれいに削除できるのですが、欠点としては若干音声がこもる感じになるところです。簡単なフィルタですので、これはこれで仕方ありません。
ということでもっと良い感じでホワイトノイズをとる方法ないかなと思っていたところ、ありました。OSBはVSTプラグインという外部フィルタを組み込めるのですが、izotope社のRX7という製品のフィルタを組み込むことできるのです。これはオーディオリペアーソフト/プラグインと呼ばれるもので、放送業界の方が使うようなプロ向けの製品で有料の製品なんですが、Elementsという一番お手軽なバージョンのダウンロード版だとセールで1,000円程度で販売されています(定価は1万円以上します。最上位のADVANCEDバージョンだと10万円以上もします)。
2020年9月にRX7がバージョンアップしてRX8になったみたいです。Elementsバージョンもさすがに出たばかりなので10,000円近くします。OBSでしか使わないのであればRX7で何も問題ないと思われます。
組み込み方は簡単でして、インストールしたら下記の動画のようにやるだけです。
このフィルタのすごいところは、最初に各々の環境のホワイトノイズ発生状況を学習して、ホワイトノイズの音だけを削除するようなフィルタになることです。OBS標準のノイズ削減フィルタと比較しても、ノイズ以外の音源に影響をあたえることなく、きれいにノイズ除去できていると思います。
なお、このRX7ですが、以前のブログで紹介した動画編集ソフトのDavinci ResolveやPremiere Proのプラグインとしても使えるので(というか、本来の使い方はこちらの方が近い)、撮影した動画の編集の際にこれを適用してホワイトノイズやら含めて諸々の音の調整が可能になります。オススメです(って言えるほど、まだ使い込んでませんが・・・w)。
配信ソフトもう一つの雄、XSplit Broadcaster。しかし私は勧めない。
OBSに続いて紹介するソフトですが、XSplit Broadcasterとなります。
おそらく大手配信者とかでは使っている人が多いかと思います。無料版と有料版がありますが、無償版は音声がモノラルになるので使っている人はほとんどいない気がします。無料で使いたい場合は上で挙げたOBSを使った方がいいでしょう。有償版は永久ライセンスが$199とちょっとお高めです(3か月や6か月の期限付きプランもあり)。
私はWindowsでゲームを配信するとき(主にPUBGやマインクラフトなど)はXSplit Broadcasterの有償版を使用しています。有償ということでOBSよりは多機能です。
- 配信の設定が簡単(有名サイトはあらかじめ設定が組み込まれている)
- 複数サイト同時配信も簡単(OBSも2サイトまでの同時配信はできるが、やり方がややこしい)
- 配信映えする機能が色々ある(画面切替のトランジションなど)
- 画面の取り込みが楽ちん
- 負荷がOBSに比べて低い(と言われている)
他にも色々ありますが、配信映えを狙うならXSplit Broadcasterを使うのは良い選択となると思います。
ただ、私はXSplit Broadcasterに関しては大きな不満が2つあります。
- Mac版が存在しない
- 音声周りの基本機能OBSより明らかに劣っている
Mac版はまぁ仕方ないとして、音声周りの件がちょっとイケてないなぁと思わざるを得ません。まず、音量メーターが標準で付いてなく、プラグインで入れる必要があります。これがかなり使いにくい。
あと、OBSの説明で上げたVSTプラグインに対応していないので、RX7のような質の高いフィルタを組み込むことができません。これが本当に痛い・・。標準でノイズリダクション機能はあるのですが、単純にオンオフしかなく、性能もいまいちです。
おそらくは音声周りは「別ソフト(例えばVSTHost)でやって、調整済みの音声をXSplitに入れてね」ってことなんでしょうが、やっぱり一つのソフトで済ませたいんです。
ということで、私はこの点が改善されれば両手を挙げてXSplit Broadcasterをオススメしてもいいのですが、これが改善されないうちはオススメはできません。せっかく優秀な機能が色々あるソフトなのに勿体ないね。
ということで、今回の記事の趣旨は「一般配信者はOBSで十分」「OBSにRX7をフィルタに入れるのがオススメ」という記事でした。