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Nintendo DS、3DSのゲームを配信(録画)する方法(自分で偽トロ基板を組み込んでみる / 準備編)

以前書いた以下の記事↓

の最後の方の囲み内に「海外のショップにはUSB-Cコネクタが利用できる3DS用キャプチャ基板が存在して、それを取り寄せて取り付けてる人もいるようだ。」と書いたが、XやYouTubeなどで何人かがチャレンジして成功している人がいたようなので、自分もやってみようと思い立った。偽トロ導入済みNewニンテンドー3DSはすでに持っているが、予備でもう1台あってもいいし、なによりUSB-Cで接続出来て使い勝手良さそうな海外の基板に魅力があるからだ。

ただ、いざやってみると電子工作超素人の自分にとってはかなり大変な作業だったので、正直気軽にはオススメはできない。電子工作にある程度の自信がある人はチャレンジしても良いだろうが、そうでない人はプロに委ねるなどした方がいい。対応してくれる人や業者はXやメルカリなどで検索すれば、見つかるはずだ。

偽トロ基板と3DS本体の調達

なにはともあれ、3DS用キャプチャ基板(以下、俗称の「偽トロ基板」と呼ぶ)と3DS本体の調達を行うのが最初の仕事になる。

偽トロ基板は国内だとO社が取り扱っているが、すでにここの偽トロ基板が入っているものは所有しているので、今回はUSB-C端子が利用できる海外の偽トロ基板を調達することにする。このサイトから購入する。

購入するのは「”New” 3DSXL Capture Card (self install)」という商品だ。Choose cableでUSBケーブルが必要ならタイプを選び、不要であれば「No cable」を選ぶと2ドル安くなる。ある程度は動作が保証されるUSBケーブルが2ドルで買えるなら勝っておいた方が良いと思う。私はType-A to Type-Cケーブルを追加して120ドル+送料16.5ドルの136.5ドルをPayPal経由で支払った。円安最高潮の時期だったので、21,947円(1ドル160.78円)にもなってしまった。日本時間の7月30日の夜に注文し、翌朝には発送手続きが行われていて、8月9日の午後に無事に届いた。

箱の小ささで不安になったが、実際に偽トロ基板やケーブルを見ると、さらに不安が募った。

▲この大きさをはんだ付けするとか、できる気がしない

3DS本体は「Newニンテンドー3DS LL」を調達する必要がある。当然新規では売ってないので、中古で購入する必要があるが、あからさまに安いのは何かしらの理由がある(分解済み、ニコイチなど)可能性が高いので、あまりケチらずに箱付きの2万円程度のをヤフオクで調達した。箱なし本体のみだと状態次第だが1.5万円程度で買えるのもある。

▲箱付きの「Newニンテンドー3DS LL」。箱がついてるとなんとなく分解されてないのでは?という気がしたが、実際はそんなことないだろう。運ゲーなのは否めない。実際に開けてみたが、過去に分解されている形跡は見つけられなかった。

おそらく分解や改造に失敗した本体がかなり出回っているので、出品者の過去の取引をみて慎重に判断した方がいい。動作未確認やジャンクと書いてあるものは除外するのは当然として、最近に何か購入した形跡があるような出品者は要注意だ(といっても、ヤフオクもメルカリも以前に購入したものが分かりにくいので判断が難しいのだが)。自分も作業の途中で失敗して売りたくなったしw

必要な道具を取りそろえる

普段から電子工作をたしなんでいる人は色々な道具が揃っているだろうが、自分はそんなことがないので、今回の作業にあたり道具をいくつか購入した。もともと持っていたものを含めて、必要な道具を列記してみる。

◎はんだごて(セット)

6か所しかはんだ付けしないのでそれほど高級なものは必要ないだろう。温度調節できるはんだごてであれば十分だ。私が以前に買っていたのもセットで3,000円くらいのもの。テスターなどもセットになっていてコスパはいい。これから長く電子工作をやろうと思っているなら、gootとかのちゃんとしたはんだごてを買っておくべきだろう。

はんだは0.3mmの鉛入りのを別途購入した。こんなに細くなくても良いとは思う。最近は鉛フリーのものが多いが、鉛入りの方がはんだが融けやすく、初心者には扱いやすいらしい。

その他、以下の動画を見て、はんだ付けで使う細かい道具も念のため買いそろえた。必要かと言われたら必要ではないが、あれば作業が多少捗るはず。

フラックス、ルーペ(拡大鏡)、はんだ吸取線は用意しておくべきだろう。その他はあったら便利というもの。自分は今後の活動にも備えて買ったけど。

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また、自分ははんだ付け作業に全く自信がないので、練習ボードなるものを購入し、数日かけて練習した。

実際の作業はこの練習ボードよりも細かい作業になるのだが、実作業をいきなりやるのは心理的に厳しい。これで練習して「いけるかも・・・」とは思った。YouTube動画を真似してみたりして、同じようにできればポジティブな気持ちになれるw

実ははんだ付けよりも大変な作業があるので、その道具を買う

はんだ付けより大変な作業とはケース加工だ。偽トロ基板の販売サイトには、組み込み方の説明ページがあって、そこにはケース加工についても書かれている。

▲最初は「dremel」ってなんだ?と思った

ケースの一部分を薄くして、偽トロ基板が収まるようにする必要がある。こんなの専用の工具がないと無理。ドレメル(dremel)というブランドが世界的に有名なようだが、調べてみると日本国内ではプロクソン(PRXXON)という日本製の機器が一番安定で人気のようなので、ビットもついている13,000円程度のセット品を購入した。USB-Cコネクタの穴も開ける必要もあり、追加のビットやカッターも合わせて購入しているものもあるので、以下にリンクを出しておく。

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あと、3DSのカバーを開けたり、基板を外したりするために精密ドライバーが必要だ。普通のプラスねじ以外はないので、100円ショップで売ってるような精密ドライバーでも大丈夫であろう。手持ちにない人は買って用意するしかない。自分は持ってないが、ジャンク系YouTuberの方々は電動タイプを使っている人が多いので、電動のが便利かもしれない。

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なんだかんだで、newニンテンドー3DS本体(中古)、偽トロ基板、そして必要な工具すべて合わせると7万円くらい使ってしまった気がする。これだけだせばXやメルカリで本体・偽トロ基板・取り付け費込みのものも買えるので、今後は電子工作なんてゴメンだ!みたいな人はそういう人から買った方がいいだろう。

逆に、今回を機に工具を揃えたり技術を身につけたいという人は、ある程度道具を揃えるのはありだとおもう。自分も3DOのRGB化基板の取り付けとかやってみたいと思っているので、頑張って揃えてみた次第である。

記事が長くなってしまったので、実装編は別記事にして公開した。

Xにはリアルタイムで色々書いてるので、こちらも参考に。