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2022年 レトロゲーム配信・収集のふり返り その7 〜3DO編〜

ファミコン編、スーパーファミコン編、プレイステーション1編、プレイステーション2編、ニンテンドーDS、セガサターン編に続いて、今回の第7弾は3DOです。本体含めてすべて2022年になってから買い集めました。

2021〜22年 レトロゲーム配信・収集のふり返り その6 〜セガサターン編〜ファミコン編、スーパーファミコン編、プレイステーション1編、プレイステーション2編、ニンテンドーDSに続いて、今回の第6弾はセガサターン編です。2022年に購入したソフトも増えてきてるので、ブログのタイトルも微調整してます。...

2022年で買い集めた3DOソフト一覧

タイトル名パブリッシャー名発売日
山村美紗サスペンス 京都鞍馬山荘殺人事件パック・イン・ビデオ1994/03/20
黒き死の仮面ハミングバードソフト1994/05/28
時を超えた手紙シンキングラビット1994/05/28
ナイトトラップヴァージンインタラクティブ1994/06/25
THE野球拳スペシャル 今夜は8回戦!!ソシエッタ代官山1994/11/11
西村京太郎トラベルミステリー 悪逆の季節 東京~南紀白浜連続殺人事件パック・イン・ビデオ1994/11/25
ポリスノーツコナミ1995/09/29
飯田譲治ナイトメアインタラクティブ ムーンクレイドル 異形の花嫁パック・イン・ビデオ1995/12/25
閉ざされた館スタジオ3DO1995/12/25
Dの食卓 ディレクターズカットワープ1996/01/01

3DOは2022年から集め始めたので10本だけでした。本体も2022年に秋になってようやく購入しましたが、初代のFZ-1が動作確認済みの箱付きで1万5千円ほどしました。3DOといえばかつては本体もソフトもハードオフのジャンクコーナーの定番でどこでも低価格で売っていたと思いますが、2022年現在だと本体もソフトもほとんど店には並んでいない状況で、価格もそこそこします(とはいえ、定価に比べたら安いですけどね)。ちょっと手を出すのが遅かったなぁ・・・

状態のよい3DO本体はもう1万円以下では購入することができない。

ソフトも一部のソフトは高騰していて、購入リストにある「閉ざされた館」は当時の定価(6,800円)超えで購入しました。評価がいいので手を出しましたが、いまさらこの時代のFPSやってもたぶん面白くないですよねw なぜか手が出てしまいました。

味のあるパッケージが特徴の「閉ざされた館」。買ったけど未プレイ。面白くなさそうなのでw

今回も配信でプレイしたソフトをレビューしていきたいと思います。

山村美紗サスペンス 京都鞍馬山荘殺人事件

3DOローンチの同時発売タイトルの一つ。当時としては大容量メディアだったCD-ROMの特徴を生かして実写をふんだんに使ったアドベンチャーゲーム。小川範子さんや西岡德馬さん、佐藤蛾次郎さんなどキャストが豪華で、ゲームのつくりも丁寧。かなり予算をかけたと思われるが、ハードのロンチと同時発売タイトルであり、おそらくはパナソニック(当時は松下電器産業株式会社が正式な社名)から開発費用が出ていたと思われる。

このゲームと次に紹介する「西村京太郎ミステリー 悪逆の季節 東京~南紀白浜連続殺人事件」をやりたいがために、中古の3DOを購入したと言っても良いです。テキストアドベンチャーが大好物な自分としては、絶対にプレイしたいタイトルではあったが、いかんせん3DOとなると、なかなか手を出しにくいタイトルでした。意を決して2022年秋になって中古本体を購入し、最初にプレイしたのがこのタイトルでした。

山村美紗さんと言えば、ファミコンやPCエンジンでもゲームが出ていて、とくに「京都財テク殺人事件」は最後のトリックがかなり強引で笑えたので、このゲームも強引なトリックが繰り広げられることをすごく期待してプレイしました。

ファミコンで発売された「山村美紗サスペンス 京都財テク殺人事件」。ファミコンソフトの中でもかなり高額なプレミア価格が付いているソフトとして有名。最後のトリック、おそらくは実現不可能か、むりやりやったところで絶対にばれるような無理筋なトリックなので、ちょっと笑ってしまいます(その問題のシーンの動画のリンクはこちら(ネタバレ注意))。

このゲームの最後のトリックは京都財テク殺人事件ほど無理筋ではないですが、やはりちょっと非現実的な感じでなかなかに手が込んでました(そのシーンのリンク(ネタバレ注意))。

ゲームをプレイしていてめちゃくちゃ違和感感じるところなんですが、刑事でも探偵でもないただのフリーライターの小川範子さん演じる主人公が、ずけずけと色んなところに出向いて、色んな人から根掘り葉掘り聞いたり、刑事張りに必死に推理する状況です(京都財テク殺人事件も同様なのだが、山村美紗作品の特徴なのかもしれない)。聞かれる方も「この人は刑事でもないのに、なんで色んな事聞いてくるんだい?」と思ったことでしょう。そんな状況で答える方もどうかしてますがw 主人公と高校時代の後輩だったという看護師は、患者の個人情報をペラペラとしゃべるという愚行をしてしまいます(そのシーンのリンク(ネタバレ注意))。いくら個人情報の扱いが雑だった昔のゲームとはいえ、ちょっと笑ってしまいました。

また、ゲームを進めるうちに登場する刑事(狩谷警部)も主人公に捜査や推理を委ねてるような状況になっていって、「どういう状況じゃい!! お前ら仕事しろ!!」と突っ込まずにはいられませんでした。さらにその刑事は主人公を散々あてにして真犯人を見つけたのにもかかわらず、最後の最後に「あなたの推理はたまにしか役に立たないし、もうちょい頭を使えよ」みたいなことを言ってきて、この刑事は頭が湧いてるのか???とぶち切れそうになりました(その大問題シーンのリンク)。

細かい点で色々ツッコミどころはありましたが、ゲーム全体を見ると1994年に発売された実写ゲームとしてはかなり丁寧に作り込まれていて、プレイしていてとても楽しかったです。当時がどういう評価だったのか分からないですが、3DOロンチの同時発売タイトルとしてはしっかり責任を果たしたのでは?と思いました。

西村京太郎ミステリー 悪逆の季節 東京~南紀白浜連続殺人事件

前作の京都鞍馬山荘殺人事件の発売から約半年後に発売されたシリーズ第二弾。役者は松方弘樹さんや喜多嶋舞さんなど、さらにグレードアップした感がある。撮影や開発はおそらく前作と同時並行だったのではないか? 西村京太郎さんの小説というと鉄道要素がふんだんに盛り込まれているのだが、この作品は鉄道要素はかなり少なく、最後の方にちょろっと出てくるだけ。

前作が楽しかったので、この作品も大いに期待しましたが、その期待にしっかり応えてくれた素晴らしいゲームだったと思います。前作にはなかった「張り込みでの監視」や「尾行」といった新イベントも組み込んでいて、前作から半年後のリリースではありますが、手を抜かずしっかり作り込んだ感がありました。

容疑者の向かいのマンションの一室で張り込んで、双眼鏡で監視(≒のぞき)するシーン。色々な部屋を見てイベントを起こさないと話が進まないので、ちょっと大変。

ストーリーですが、殺された人間が全員ともクソ極悪人間で、善人が殺されてないのがかなり救われる思いでした。プレイしててどんよりな気分にならないのがすごく良いです。肝心の殺害トリックはやはり前作同様で現実的ではなく無理筋なところもありますが、殺害の動機がかなり重いものだったので、そこまでやる可能性もあるか?と思わせるところもあり、前作ほど気になることはありませんでした。

ただ一つ、最初の被害者がボウガンで殺されたのですが、その殺し方のトリックを暴いたシーンはさすがに笑ってしまいました(問題のシーンはこちら(ネタバレ注意))。これは無理!! 絶対に無理!!w

今回は前作の小川範子さん視点でプレイしたのと違って、複数の刑事の横にいる神様視点?でのプレイだったのですが、これは没入感に乏しく、ちょっと残念な立て付けだったなと思います。ただ、これは大物役者を使ったための仕方ない仕様だったのでは?と思います。一人の役者さんを長時間拘束させるのは難しいですからね。それにしても松方弘樹さんの演技はとにかく味がありますね。ニヤニヤしてしまいます。

前作含めてこの2作品は中古3DOを買ってプレイする価値があります。このシリーズ第三弾は「ムーンクレイドル 異形の花嫁」というゲームなんですが、全体的にちょっと毛色が違う感じで、個人的には今回取り上げた2作品の方が好きです。

ムーンクレイドルは2年後に発売されたセガサターン版でプレイしました。悪くはないですが、自分の好みの話ではないですね・・・

次回こそはドリキャスあたりをまとめてみようと思います。